キャリア教育はいつから?
皆さま、こんにちは。
プロバンクのお局コーディネーターこと岸波です。
長梅雨と台風の合間に厳しい暑さ。
四季という美しい約束事は失われてしまったのかと嘆きたくなるような今年の夏を、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
さて突然ですが、「はたらく」ということについて真剣に考えはじめたのはいつ頃ですか?
先日、高校時代の恩師の還暦を祝う会があり、そこでこんな話がありました。
在校生に向けてどんな学校へ行き何を学び、今はどんな仕事をしているのか話してもらうためにある卒業生と連絡を取った。
その人に講演を依頼しつつ、「ほかにもいい人いない?」と尋ねたところ、ある人の名が挙がった。
その人は今、自分の好きなことを事業に会社を立ち上げて業績もいいという。
しかし、先生はその人に登壇してもらうべきか悩みます。
なぜなら、その人の進学先が「専門学校」だったから。
学校としては、進学率の向上、とりわけ難関とか有名とか言われる大学への合格実績を増やしていくことが集客(受験者数)につながると考えているため、例え「会社を立ち上げて年商ウン十億」の卒業生がいるとしても、その手前が「大学以外」だと、学校側の意図とズレが生じてしまう、というのです。
「いつの間にかすり込まれた世間の評価基準に沿って“上”を目指すことが、キャリアアップだと思い込んでいた」
『採用基準(伊賀泰代:著/ダイヤモンド社:刊)』
(https://www.diamond.co.jp/book/9784478023419.html)
先生、在校生にはもっと夢のある話を聞かせてあげてもいいと思う。
そんな話をしながら、読んだ本の一文を思い出しておりました。
「大手=ホワイト企業」じゃない。「正社員=安定」じゃない。
そんな方程式通りにいくことばかりじゃないということをスルーして生きている人が案外多いのは、こうした「おとなの事情」に10代の頃から知らず気づかず触れているからなのかも、と思いゾッとしたのです。
他人の意見が選択に影響をおよぼす、なんてことは誰だってそうですが、近ごろの就活では“オヤカク”なんて言葉もあり、特に子どもの意思決定に親や教師といった身近な大人が与える影響は大きいと思います。
だからこそ先生!子どもたちには
「おとなの事情」は抜きにして、いろんな生き方を見せてあげてほしい。
「はたらく」ことについて考える機会を作ってあげてほしい!
その経験が子どもたちに人生100年時代を生き抜く力をもたらしてくれるんじゃないか。
そんなふうに思うんですけど、全国の先生!どうですか??