天気と仕事の生産性の関係 ──四季のある暮らしが生産性を上げる理由──

梅雨と夏が同時にきてしまった近頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
「最近なんか集中できないな…」そんなふうに感じるとき、もしかすると天気が影響しているかもしれません。
晴れている日は気分がスッキリしてやる気も出るけど、雨の日やどんよりした天気が続くと、どうにもだるくなってしまう。
実は、天気や季節の変化って、私たちの仕事のパフォーマンスや気分にけっこう大きな影響を与えているのではないか、ということで今回は天気と仕事の話です!
●梅雨の時期はやっぱりつらい
まず、日本の梅雨。毎年6月ごろになるとジメジメとした湿気と雨が続いて、気持ちまで重たく感じますよね。
こういう時期は「やる気が出ない」「なんか集中できない」と感じる人が増える傾向があります。
特に、太陽の光をあまり浴びられない日が続くと、気分を安定させる脳内物質の分泌が減ってしまいます。
高湿度も身体にとってストレスになっていて、だるさや不快感で仕事のパフォーマンスが落ちやすくなります。
●晴れの日は気分もやる気もアップ
逆に、晴れた日や日照時間が長い季節は、自然と前向きな気持ちになりますよね。
太陽の光を浴びると「セロトニン」という物質が分泌されて、心が安定し、やる気もアップしやすくなります。
たとえば、夏の北欧では「白夜」といって夜遅くまで明るい日が続くことがあります。
明るさが長く続くと、活動的になる人も多く、仕事や創造的な活動にいい影響を与えることも。
ただ、白夜の場合は明るすぎて逆に睡眠のリズムが崩れてしまうという問題もあるので、バランスが大事なのですね。
●暑すぎても寒すぎても集中しづらい気温も生産性にとっては大きなポイント
暑すぎると身体がだるくなったり、頭がぼーっとしてミスが増えたり。寒すぎると手足が冷えて、集中できなくなることもあります。
オフィスでも自宅でも、快適な温度と湿度を保つことが仕事の効率を上げるカギになります。
●四季があるから、産業が多様に育つ?
ところで、「四季がある地域の方が、産業が発展していることが多い」と思ったことありませんか?私、実は大学時代は歴史を学んでおりまして、これにはけっこう納得できる理由があります。
たとえば、日本やヨーロッパのように四季の変化がはっきりしている地域では、季節ごとに必要なものが違います。
夏服・冬服、冷房・暖房、季節限定の食べ物、季節ごとの旅行やイベント…。
こうした季節のニーズに応えるかたちで、さまざまな産業が生まれ発展してきました。
それだけじゃありません。
寒い地域では「冬に備える」ために、昔から計画的に働いたり、効率的に作業を進める文化が育ってきました。
冬の間は外での活動が難しくなるので、家の中で技術を磨いたり、勉強したりする時間が増えるという背景もあります。
こうした環境が、ものづくりや研究、教育といった分野の発展につながっていると考えられています。
●天気とうまく付き合う働き方を
天候は人間の力ではどうしようもありません。だからこそ、「今日は天気が悪いから、作業はゆっくりペースで」「晴れた日は外回りやアイデア出しを積極的に」みたいに、天候に合わせた柔軟な働き方を心がけることが大切です。
エアコンや加湿器、照明などを活用して、できるだけ快適な作業環境を整えるのも効果的。
リモートワークでも、カーテンを開けて自然光を取り入れるだけでも、気持ちが切り替わりやすくなります。
●おわりに
天気や四季といった自然のリズムは、私たちの体調や気分、そして仕事の効率にも深く関わっています。
自然に逆らわず、うまく付き合っていくことで、より健やかに、そして気持ちよく働くことができるはずです。
四季のある暮らしの中で育まれた工夫や知恵を、これからの働き方にも生かしていきたいですね。